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プロファイリングはほんの一部。犯罪心理学の種類一覧

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プロファイリング、猟奇事件の分析。

実はそれらは犯罪心理学のほんの一分野です。

ここではどんな分野があるのかまとめています。犯罪心理学に興味がある方なら、一度は目を通しておくことをお勧めします。

犯罪心理学の種類一覧

捜査心理学

犯罪捜査に役立てるための研究。犯罪者プロファイリング、地理的プロファイリングなどはここに分類されます。他には取り調べや人質交渉についての研究もこの分野の1つです。

事件は毎日あらゆる場所で起きています。一方、警察の時間や人員には限界があるのも事実。そこで効率的な捜査を可能にするのが捜査心理学です。

捜査の効率化は省エネのみが目的ではありません。連続発生する事件を早期に食い止めることで助かる命もあります。また、多数寄せられる警察への相談の中で早期介入が好ましいものは何かを判断するにも捜査心理学が役立ちます。

例えばストーカーについては危険度の高い要因が複数挙げられています。研究で得られている知見を活用することで優先度の高い事案を洗い出すことも可能です。

矯正・更生保護の心理学

犯罪心理学の主流で、最も多くの研究者が対象にしているとも言われています。犯罪を犯した人をどう矯正すべきかが大きなテーマとなる分野です。

犯罪を犯した人の大部分はいずれ社会へ出ていかなければなりません。出所後に再犯しないような教育方法の研究は、社会の安全に大きく関わります。

例えばアルコール依存で職を失い窃盗に走った人の場合、刑罰とともに依存から脱却する生活スタイルの獲得が必要となります。性犯罪を犯した人には自身に都合の良い認知のゆがみに気づいてもらうのが第一歩。いずれも罰するだけでは不十分です。

極端な例では、出所したその足で再犯するケースもあります。そのような人を含みあらゆる元犯罪者をいかに社会に適合させられるか、最善を尽くすための研究分野です。

裁判心理学

裁判は常に正確な手続きに基づいている必要があります。それは証人や被疑者への尋問も同様です。

裁判心理学では、関係者や目撃者による証言の信頼性の評価、質問の方法、そして妥当な評議形式の方法について研究します。

なお精神鑑定は心理学の範疇ではありません。精神医学の専門家、つまり精神科医などによって行われるものであり、関わるためには医学部へ進むことが必要になります。

防犯心理学

犯罪を防ぐためには犯罪者の心理を知る必要があります。それが防犯心理学であり、人々に最もなじみ深い分野です。

空き巣は人目を嫌い窓からの侵入を好むとわかっているからこそ、効果的に防犯設備を設置することができます。犯罪を防ぐ街づくりのためには、割れ窓理論の適用やパトロールコースの検討は必須です。

防犯心理学は地域住人や子供への防犯教室にも活かされます。「いかのおすし」のような防犯標語は、子供が自分で身を守る方法を覚えてもらうためのテクニックでもあります。

被害者心理学

加害者の再犯予防に目を向ける一方、傷ついた被害者の存在も忘れてはいけません。被害者心理学では被害者にとって適切なメンタルケアを研究します。

被害に遭った人はPTSD心的外傷後ストレス障害)を患うこともしばしば。そうでなくとも急性のストレスにさらされているため、何かしらのケアが必要な状態となっていることがめずらしくありません。捜査段階でも無思慮な質問の仕方では傷を深くする恐れもあります。

以前は加害者ばかりに目が向きがちでしたが、近年になって被害者へ目が向けられることも増えてきています。

犯罪心理学は犯罪を心理面から研究するもの

犯罪心理学の各種類を紹介しましたが、共通して必要なのは犯罪行為がいかにして発生したかの心理学的な分析です。

ある人が犯罪に走った理由が分からなければ的確な教育ができません。どうしてその手口を選んだのかわからなければ、効果的な防犯設計もできません。

まずは犯罪者の行為の原因を探ることが必要であり、そのためには統計も含めた心理学的なアプローチが欠かせないのです。

犯罪心理学社会心理学

犯罪は社会の中でのみ発生します。

特定の行為を犯罪とするには規範が必要ですし、犯罪が起きる影には人と人との相互作用が常に存在します。

犯罪心理学社会心理学と隣り合わせです。人が社会の中でどう振舞うのかについての理解がなければ、なぜある人が犯罪に走ったのか、つまり社会の規範から逸脱したのかを解明することはできません。

犯罪心理学を学ぶには、社会心理学についてもある程度精通しているのが好ましいでしょう。大変ですが、治安を守ると同時に人間の本質的な部分も見つめることができる興味深さが犯罪心理学にはあります。

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